冒頭の二人が手をつないで歩くシーンは、まるで世界に二人きりのような静けさがあった。しかし、車内のシーンで語られる内容はあまりにも過酷で、その対比が残酷すぎる。サングラスの女性の震える声と、運転する女性の鋭い眼差し。親不孝者で上等!の世界観は、幸せの裏側にある痛みを鋭く描き出している。
車という閉鎖空間での会話劇が素晴らしい。後部座席の女性が抱える絶望と、それを突きつける運転席の女性の冷徹さ。サングラスを外す仕草一つで、彼女の弱さが露呈する瞬間がたまらない。親不孝者で上等!という作品は、言葉にならない感情のぶつかり合いを映像で見事に表現している。
夜の街路灯の下、サングラスをかけた女性が車に乗り込むシーンから目が離せない。車内で外したサングラスの奥には、涙で潤んだ瞳があった。運転席の女性との関係性が気になりすぎる。親不孝者で上等!というタイトル通り、家族という名の呪縛と戦う姿が切なくも美しい。
前半の男性の優しさが、後半の車内の冷たさをより際立たせている。サングラスの女性が車内で語る内容は、あまりにも重く、胸が締め付けられる。運転席の女性の表情からは、愛情なのか執着なのか判別できない複雑な感情が滲み出ている。親不孝者で上等!は、人間の深淵を覗かせる傑作だ。
美しい夜景をバックにした車が、実は地獄への入り口だったのか。サングラスの女性の震える声と、運転席の女性の容赦ない言葉攻め。この緊張感ある車内シーンは、ドラマの見せ場として完璧すぎる。親不孝者で上等!という作品は、観る者に強烈な余韻を残す。